ダイコメッドデジタルカメラバックは6000素子のラインCCDをRGB3列使用した最大取り込み画素6000×7520、約4,500万画素の高画質立体スキャナタイプのデジタルカメラバックです。最大画素129.1MBのデータ取り込みに最短1/50秒のシャッタ速度で2分30秒しかかかりません。シャッター速度は最長1/8秒まで可能ですから光量的にはフェイズワンに比べてかなり有利です。パワーブックと組み合わせてロケ撮影にもオプションで対応しています。取り込み用のプリセットカーブがフィルムの特性を研究してつくられていて肩と脚が寝ているのでデジタルカメラには珍しく露出許容度が広くなっています。画質はベストですが画質を保証するために毎ショットごとに暗電流をチェックするなどカメラとしての操作性の悪さがマイナスポイントです。立体スキャナとして考えた場合は多少操作性が犠牲になってもよりよい画像が得られることのメリットは大きいでしょう。
5,000×7,200画素(約3,600万画素)で取り込める立体スキャナ「フォトフェイズプラス」は、フェイズワンに比べ1/15秒から1/125秒まで6段階のシャッタースピードが選べるようになり、ライティングソースに高照度のメタルハライドライトのみならず蛍光灯照明器具の使用も可能になりました。、最大解像度での取り込みに約12分程かかるのがダイコメッドに比べるとマイナス点ですが全体の使い勝手は上でしょう。撮影/現像/スキャニング後のデジタルデータが、1工程で得られる便利さを考えれば、製版・印刷業界にとっては立体スキャナーとして有効活用できるでしょう。ダイコメッドに比べるとダイナミックレンジ、解像度において劣るものの操作性の良さ、使いやすさで勝ります。
RGB3ショットタイプなのでカラーでは静止画しか撮れませんが、ライティングソースを選ばずストロボも使え、2,028×2,032画素(約412万画素)の画像取り込みに3秒しかかからない「FOTEX F10デジタルカメラバック」は、従来の撮影スタイルを一変させうる可能性を秘めています。150線で約17cm角の印刷用に充分なデータを得ることが出来、商品撮影の80%はこなすことが可能です。 インターフェースがウインドウズパソコンからPCIバス対応のマッキントッシュになり圧倒的に使いやすさを向上しました。1点の撮影保存が10秒ほどですむため非常に生産性の高いデジタルカメラになっています。アダプタでニコンの1眼レフ用レンズが使えます。業務用の高解像度デジタルカメラでワイドレンズが使える数少ない機種です。 製版機器のトップメーカーの製品だけにドライブソフトはデータを印刷用に最適化した取り込みが出来るような工夫がされています。
「リーフデジタルカメラバック」も取り込み時間こそ25秒と「FOTEX F10デジタルカメラバック」の約8倍かかりますが、同じ規格のCCDを使いながらCCDを電子冷却することでダイナミックレンジを拡げ通常の256階調に対して16,384階調で取り込み16,384階調で出力を可能にして「FOTEX F10デジタルカメラバック」をスペック的には上回る性能を誇っています。ハイエンドデジタルカメラの基礎を築いた安定した実力のカメラです。別売の画像変換ソフト「カラーショップ」を使うとRGBからCMYKプロセスカラーへの変換を16,384階調のまま効率的に行うことができます。
画素数こそリーフデジタルカメラバックに比べて1割強少ないものの動体撮影に対応した、1ショットでフルカラー撮影できるマトリックスフィルタータイプのカメラバックです。独特な配色の4色のモザイクフィルターを使用し保存形式も独特のフォーマットです。1920×1920画素、約370万画素の画像データを最短2..7秒間隔でメモリー上に取り込むことができます。取り込んだ画像を専用のプロッセサーソフトで最適な精度を選択して1枚あたり約8分かけて汎用のデータに展開します。このプロセス処理はバッチ処理が可能です。
2,700×3,380画素(913万画素)のラインCCDタイプの液晶プロジェクターのような形をしたカメラ型立体スキャナです。レンズはニコンマウントでほとんどのニコン1眼レフ用のレンズが使えます。取り込み時間は最大解像度で2分40秒くらいです。4,096階調の出力に対応。総合的な画質については同社のリーフデジタルカメラの方が優れています。
独自の空間画素ずらし機構によって1,000×1,018画素角の1CCDから2,000×2,036画素(約400万画素)の画像を取り込むことが出来ます。CCDを電子冷却して60デシベルという高ダイナミックレンジを実現しています。1ショット中にRGB回転フィルタと回転シャッターを連動させてRGBデータを取り込む疑似1ショットタイプ方式のためストロボは使えません。(シャッター秒数200ミリセコンド)キャノンとニコンマウントの1眼レフ用のレンズが使えます。キヤノンのAFレンズを使用する場合は、フォーカスと絞りをコンピュータ側からコントロールすることができるので、非常に使いやすくなっています。
報道写真界にデジタル旋風を巻き起こしたDCS-200の後継機。ニコンF90のボディに1,524×1,012画素(約150万画素)マトリックスフィルターCCDを搭載した1眼レフです。同時音声録音に対応しています。ニコンF90のボディに2,036×3,060画素(約600万画素)のマトリックスフィルターCCDを搭載した1ショットタイプの1眼レフカメラがDCS-460です。DCS-420と違って80%くらいのファインダーサイズで画像を取り込むことが出来ます。
マミヤRZ67ボディに2,036×3,060画素(約600万画素)のマトリックスフィルターCCDを搭載した1 ショットタイプのデジタルカメラバックを装着したカメラがマミヤ/コダックDCS-465です。元々マミヤRZ67 1眼レフカメラなのでマミヤRZ67の機能は全て使えます。実際に撮影される画角が中心部のみに限定されるのが大きな相違点です。リーフなどと違うのは縦位置と横位置でバックを回転させなければいけないことでしょうか。 DCS460と同じCCDを使用していますが、既製のボディを使ってフランジバックに余裕のないDCS460に比べてシャープな赤外カットフィルターを装着できたこと、ファームウエアーの違いなどで1段上の描写性能を持っています。 操作性はおせじにも良いとは言えませんがいずれ改善されることでしょう。
ハッセルブラッドのボディにコダックDCS465デジタルカメラバックを装着したカメラです。スペック的には上記のマミヤと全く同じでカメラとレンズが違うだけです。
ジナー社が新規に制作したボディと専用レンズ(オリンパス製)にコダックDCS465デジタルカメラバックを1体化したユニークなデジタルカメラです。画像のスペック的には上記のマミヤと全く同じですが、操作性についてはソニー製の液晶モニタがバックに付いていたり第2世代機を予感させる面白い構造を持っています。 レンズの光軸を中心にカメラマウント部分で操作部が全て一緒に自由な角度で回転し、縦横の切り替えをワンタッチで行うことができ、液晶ビューファインダーはフリーストップで角度を自由に換えることができます。
キヤノンUSAとコダックが共同開発した1眼レフタイプのデジタルカメラ。1012×1268画素、約130万画素のCCDをEOS1Nボディに搭載したDCS-3と2036×3060画素、約600万画素のCCDを搭載したDCS-1があります。DCS-3はDCS-420より20万画素ほど解像度が低いのですがその分速写性が高くなっています。またCCDのサイズが大きいのでファインダー視野率も一回り大きくなっています。DCS-1は35ミリフィルムの解像力に迫る解像度を持った受光素子と新しくなったファームウエアーのお陰で非常にきれいな描写力です。マトリックスフィルタータイプの性能限界には縛られていますが、使用可能拡大率以下のサイズで使う限り十二分な性能を持っています。デジタルカメラの発売を機に、入手しにくかったTiffenの大口径ホットミラーを77ミリサイズまでキヤノンブランドで取り扱うそうです。
1エリアCCDのスキャナタイプで小型ビデオカメラモジュールのような形態です。レンズマウントはCマウントです。2/3インチの量産型エリアCCDを使用して素子と素子の間をピエゾ素子でコントロール、ハード的にミクロン単位で移動補完することによって4491×3480画素、約1600万画素という高解像度を実現しています。マトリックスフィルタータイプなのですが、素子ごとのデータを重ねながらずらして補完演算することで完璧なカラー情報を作成しています。疑似カラーは全くでません。3CCDタイプや3ショットタイプと同様に200%拡大は実用範囲です。スキャニングは30秒、プロセッシングに90秒、データの保存に30秒合計2分30秒が最高解像度での取り込みにかかる時間です。
3CCDの1ショットタイプで小型ビデオカメラモジュールのような形態です。レンズもビデオ用のレンズマウントです。1,280×960画素(約123万画素)とテスト機の中では最少画素数ですが、光源の変化にもうまく対応し取り込み画素の割にはきれいな画像が得られます。ストロボからタングステンまであらゆる光源にそつなく対応します。
3CCDの1ショットタイプでHC-1000の改良型です。レンズはビデオ用の2/3インチバヨネットマウントです。1,280×1000画素(約130万画素のDS-505用のVT方式のCCDを3枚RGBとして使用しています。シャッターは1/4秒から1/2000秒までの電子シャッターでストロボからタングステンまで光源は幅広く対応しています。色温度変換とNDのフィルターを内蔵していてソフト的に切り替えて使用するようになっています。専用ソフトを使うと2560×2000画素、約500万画素にリサイズしたデータを作ることができます。3CCDタイプなので500万画素のデータも十分に実用的です。
デジタルカメラ用に新しく設計された縮小光学系機構を組み込んだ1眼レフタイプの現時点で最も自動化が進んだフルオートの小型デジタルカメラです。1,280×1,000画素(約130万画素)という画素数の割きれいな画像が取り込めます。 特筆すべきことは縮小光学系と光学ローパスフィルターを含めた受光素子回りの改善で、CCDデジタルカメラの弱点とも思われる露出寛容度の狭さ、ハイエストライトの描写能力不足問題をクリアーしていることです。カメラ上部にセンサーを組み込んでホワイトバランスを自動でとれるようにしたことも使い勝手を大幅に向上させています。
1,520×1,144画素(約173万画素)3CCDの1ショットタイプです。44万画素のCCDを3枚使用、浜松フォトニクスとは異なる独自の空間画素ずらし機能によって173万画素の取り込みを可能にしています。データは連続して入力しているのでストロボも使えます。デジタル上のシャッタースピードは4秒から10000分の1秒まで倍数系列、ソニーの業務用ビデオカメラの高度な技術をデジタルカメラに結集した製品です。アメリカではカタログの商品カット撮影用に普及しています。
1,920×1,035画素(約200万画素)ハイビジョンテレビカメラ用に開発された高感度1インチMS型HDサチコン管を使用したユニークなカメラで、ハイビジョンと同じ16:9の横長ワイドな画面比率の画像が得られます。RGB回転フィルターを採用した疑似1ショットタイプの3ショット型デジタルカメラでストロボには対応していません。ハイビジョン静止画取り込みのために設計されたカメラです。1フレームは0.3秒毎に取り込まれているのでそのうちから好きな瞬間を切り取ることができます。
2,048×1,536画素(約300万画素)のデジタル画像とハイビジョン静止画カメラ用に16:9の横長ワイドな画面比率のアナログ画像が得られます。モニタリング用に4:3比率のアナログ画像も出力できます。RGB回転フィルターを採用した疑似1ショットタイプの3ショット型デジタルカメラでストロボには対応していません。2/3インチ40万画素のCCDを複数回ずらすことによってハード的に高解像度を実現しています。シャッタースピードは1.44秒と比較的高速ですが全体の取り込み時間は1ショットあたり12秒ほどかかります。レンズはCマウントです。
3CCDの1ショットタイプで38万画素のCCDと縮小光学系をセットしたボディにミノルタαシリーズの1眼レフをドッキングさせたスタイルです。正規の3CCDタイプではなく、2枚のグリーンCCDで画素を稼ぎ1枚のレッド/ブルーマトリックスCCDでカラー情報をフォローするユニークな構造です。したがって3CCDであるにもかかわらず、デジタル的に相当補完をかけた画像になっているので拡大使用はおすすめできません。拡大しない限りきれいな画像を撮影することができます。特に人物の描写はきれいなものです。展開する前の画像データは独自のフォーマットで保存されています。リレーレンズの倍率が0.4倍と半端なので、縮小光学系を組み込んであるにも関わらず1眼レフ用のレンズの表示画角で取り込むことはできません。28ミリレンズがほぼ標準レンズの画角に相当します。175万画素のカメラとしては最も安い68万円という価格が最大の売りです。
ミノルRD175のOEM製品です。スペックも性能もミノルタとの差はありません。マックとのインターフェースが別売ではなく付属していること、ドライバーソフトFotoLook以外にアグファのカラーマネージメントソフトFotoTuneカラーコントロールソフトFotoFlavor、Photoshop LE3.0、画像データベースソフトの定番Cumulusが同梱されていることが大きな差です。ミノルタRD175もコストパフォーマンスの高い機種ですが、お買い得度はむしろこちらの方が上でしょう。 175万画素の画素数は38万画素クラスのCCD2枚をGチャンネルに割り当てて、物理的に画素をずらした2倍の画像情報と、さらにその間の画素を補完すること、及びビデオ用のCCDを流用していることからくるピクセルのアスペクトレシオ補完を短辺方向を長辺方向に拡大補完することによって得ています。RとBは1枚のCCDをマトリックスフィルターで分解することで補完前の輝度情報の4分の1のカラー情報を確保しています。したがって得られるデータは最初からかなり画像補完処理が加えられていて、画素レベルでは決して素直なデータではありません。また単板CCDや3CCDを使用した他機種に比べて、保存された独自フォーマットのデータから画像展開処理をするのに時間がかかること、1回に1ショットづつしか処理できないのもマイナスポイントです。原寸使用の作例を見る限りきれいなものですが、2倍拡大例を見ると画像の暴れが確認できます。拡大使用はあまり考えない方がよいようです。
3648ピクセルの3ラインCCDを使用したスキャナタイプのデジタルカメラです。最大3648×4500ピクセル(16,416,000画素)の高解像度データを光量を確保できれば3分ほどの露光時間で得ることが出来ます。このサイズは1000DPIでカラーポジフィルムに出力するとほぼ4×5インチに相当します。CCDスキャナとして考えても透過・反射原稿をサイズにかかわらず1600万画素で必要十分なレベルで画像を取り込むことが出来ます。A/D変換は各チャンネル12bitで12bit取り込み12bit出力可能。感度はISO100、200、400とドライバ上で選択できます。もちろんISO100で撮影したデータが最もきれいですが、ISO400でもシャドーノイズが若干目に付く程度で通常使用には何の問題もありません。
シングルショットとマルチショットを1台のカメラで使い分けられる画期的なデジタルカメラです。同じ2048ピクセル×2048ピクセルのCCDを使った、3ショットタイプのFotex F10やLeef DCB-2とほぼ同価格で、動態撮影が可能なシングルショットモードを備えたカーニバル2000は、マルチショットモードで得られる画像品位が競合機種に匹敵するのであれば極めてコストパフォーマンスの高い製品であるといえます。
カーニバル2000は3ショットではなくて4ショットでマルチショットモードの取り込みをしています。
GRGBの順に配列されたマトリックスフィルタが4個一組CCDの直前に固定され、CCDには密着してピエゾ素子が配置されています。G1フィルタポジションで1ショット、Rフィルタポジションで1ショット、G2フィルタポジションで1ショット、最後にBフィルタポジションで1ショット、合計4ショット1ピクセルずつピエゾ素子に信号を送ってCCDを移動することで3ショットタイプと変わらない品位の画像取り込みに成功しています。
基本性能は思った以上によいのですが、大きく差があるのは撮影にかかる時間で38秒と遅いこと、実画像データとしてハードディスクに保存されるまでに2分30秒ほどかかること(パワーマック8100/80使用時)です。マルチショットの思いがけない高画質に比べシングルショットの画質は低めです。輝度情報が2分の1に下がることにより画質が下がることは当然なのですが、補完方法を工夫することでソフト的にもっと画質を改善してほしいものです。
*HC2000/Leef DCB-2,ChatchLight,Lumina/Carnival2000の製品写真は各社のご好意にあまえ製品カタログから転用させていただきました。