デジタルな表紙シリーズ /1998年9月号
一年中、冷凍貯蔵品を解凍した生秋刀魚が出回っていて、季節感が薄れてしまった秋刀魚だが、名前が示すとおり旬は初秋。
落語「目黒の秋刀魚」で語られているが、活きの良い脂ののったとれたてを炭火で塩焼きにしたらこれほど旨い魚はない。
ほとんど脂っ気の無い、殿様に食べさせるような冷凍物しかお目にかかれない流通機構と、盛大に煙を出して焼くことの
できない生活環境の所為で、その美味しさが忘れ去られようとしているのは勿体無い話だ
